EDの原因
男性が性交渉に望んで中々勃起にしない場合、一般には気持ちや雰囲気に原因があると思われています。確かに、過度に緊張していたり、ムードが悪かったり、自身がなかったりして性交渉が上手くいかないという経験は多いかと思います。 しかし、それは一時的なものであり、EDの根本的な原因ではありません。 医学では、病気の原因を【心因性】と【器質性】に分けて考えますが、EDの原因は心や気持ちではなく、「器質」つまり体にあります。その点では、体に適切な処置を施すことによって治癒可能です。EDとは、実は血管の病気であり、多くの場合、服薬によって治るものなのです。
EDは最もかかりやすい【生活習慣病】
EDとは端的にいえば、「男性が最もかかりやすい生活習慣病」です。
ED患者は現在日本男性の約20%
■40代男性の20%
■50代男性の40%
■60代男性の60%
がEDであると推測されています。
生活習慣病というと、糖尿病、高血圧、高脂血症、脳梗塞、心筋梗塞、うつ病などが代表的なものとして挙げられますが、これらのものは全て、体内の一酸化窒素(NO)が減少し、動脈が硬化することによって起こります。心臓の周辺の動脈が硬化すれば心筋梗塞となり、脳の動脈が硬化すれば脳梗塞となります。同様に、ペニスの動脈が硬化することによって起こる病気がEDなのです。EDが「最もかかりやすい生活習慣病」なのは、ペニスの血管が心臓や脳と比べて非常に細くデリケートだからです。一酸化窒素の減少による血管の不調は、最初にペニスに現れるのです。それがEDとなります。
また、心臓の動脈は3mm~4mm、脳の動脈は5mm~7mm。それに対してペニスの動脈は1mm~2mm程度しかありません。したがって、動脈硬化の症状は、最初に最も細くデリケートなペニスの血管の変調。つまりEDとして現れるのです。これが「最もかかりやすい生活習慣病」である理由です。
ココから「脳卒中や心筋梗塞を患った人は、全員がEDである」という方程式が成り立ちます。
更にこのことは、EDに早い段階で気付いて、治療しておけば、脳卒中や心筋梗塞を予防することができるのです。
つまりEDは単に「勃起しにくい病気」というだけではなく、男性の体の変調を教えてくれる重要なシグナルでもあるのです。